中西屋パーキングとエビスレンタルストレージのグロウアズコーポレーション

恵比寿は明治時代から、日本麦酒醸造会社（現：サッポロビール）がビール工場を作り、「ゑびすビール」を生み出した場所です。その出来たビールを鉄道貨物として運搬するための「恵比寿停留所」がある他は、小規模な工場が立ち並ぶ場所でした。今の恵比寿とは随分と違う土地柄だったようです。

中西屋パーキングは、今では恵比寿でも屈指の大型駐車場ですが、その前身を知る方は、もう地元でも殆どおられなくなってしまいました。中西屋パーキングの前身は、製菓の製造販売、つまり「お菓子屋さん」だったのです。明治から昭和中期にかけて、「中西屋」としては製菓事業を営んでおりました。

大正2年、岡山県で会社を旗揚げし、「中西屋のカステーラ」は、当時のご当地名物でありました。写真は大正12年のもの。ちょうど、1914年（大正3年） から1918年（大正7年）の第一次世界大戦とその後の世界情勢の影響をうけ、事業を縮小した中西屋製菓が、小さなお店を再開したころです。

その後、事業を拡大して渋谷区山下町（現在の恵比寿一丁目付近）に本社と製造機能を移転、東京にて事業の展開をはじめました。

写真は昭和6年。当時は自転車や、荷台付きのバイクが大活躍だったようです。

その後、事業の拡大をすすめ、また、現在の中西屋パーキングビルがある場所に、大きな製菓工場を建設しました。

白く輝くコックコートが眩しいです。職人さんたちにも、どこか誇らしげな雰囲気が漂います。

その後、第2次世界大戦や時代の流れで、製菓業をやめ、長年商いを続けてきたこの場所で駐車場運営などの不動産事業を行っています。「中西屋」という名前には、そんな歴史があるのです。

お菓子でも、不動産事業でも、駐車場事業でも、お客様に喜んでもらいたい、という創業時の想いはそのままに。今後ともどうぞ「中西屋」をご贔屓にお願いいたします。